肺、脾、腎ともにに弱りがあり、全身の気虚が明瞭である。まず第一に中心の課題である腎気からアプローチし、全身の補気としていく。これで腎気がたちにくければ、肺脾から 手を入れてく。瘀血そのものは現時点で問題となっていないので、直接的なアプローチはせずに、気虚を救うことで活血化瘀していく。
妊娠には、妊娠するための身体作り、妊娠を継続させるための身体作りが大切です。 食生活を大事にし、仕事などを調整し、無理のない生活をなさっていると思います。お話しを候い、お身体の状態を脈、舌、腹、背中、手足の経穴などから観察しますと、 まず第一に、身体全体の気虚であることがわかります。気虚というのは、全身にパワーが足りないということです。ここに○○さんのお部屋があるとします。お部屋の灯りが40ワットの裸電球1個だけしかついていないというイメージです。40ワットの灯りがひとつだけなので、ちょっと薄暗いですし、どこかで作業しようとすると、一つに集中させる必要が出てきます。これは手芸やパソコンをすると肩こりがひどくなり目の奥の頭痛がしてくるということです。全身の弱さがあるので、パソコンや手芸をなしとげるには、肩や目に生命力を集中しないとできないのです。そしてこの一生懸命に集中するということが肩こりや目の奥の痛みになります。
肩こりや目の奥の痛み自体が問題ではなく、何かをしようとすると、そこまで集中しなければできない『全身のパワー不足=気虚』が問題なのです。
この全身の気虚は、骨盤内臓器においては、巡りの悪さを引き起こし、血の流れが滞りがちになり、内膜症や膿腫、そして妊娠しにくいという状況にもなっていきます。
東洋医学の世界では、肝心脾肺腎という5つの臓器から生命を考えていきます。
全身の気虚を救うためには、身体の表面上部を主る肺、胃腸を主る脾、土台の力を主る腎から考えていきます。今回はまず第一に腎から考えることが大切だと思われます。 生命の土台の力をつけ、全身の気虚を救い、体調をよりよくして妊娠に向けた身体作りをしていきましょう。もしこれで不足するようであれば肺、脾からのアプローチも考えていきます。
気虚気味の方は生命力をつけることがとても大切です。
1)睡眠をしっかりとること
2)お食事を丁寧にしていくこと
3)毎日の自宅施灸をしていくこと
などが大切です。妊娠に向けての具体的なアドバイスとしては上記に加え
4)体重をBMIで18.5以上にしておくおと。
5)年齢要因(現在38才)を加味し、体外受精への挑戦は、あまり時間をあけず、
身体作りと併行しておこなっていくこと。
6)血流をよくするために、休養と、ウオーキングなどの軽い運動を行うこと。
7)妊娠したら、初期の段階でしっかりと血流をあげるような対策をしていくこと。頑張って行きましょう!
治療経過
ビッグママ治療室初診
1ヶ月後 アドバイス通りに、玄米から白米に変えて、便がすっきりと出る様になった。
タンパク質も意識して多めにとるようにしている。4ヶ月後
体重が増え、BMIが18から18.5になった
体外受精ー胚移植 一つ移植、もうひとつは凍結出来ず
5w 胎嚢が見えたが、小さい
6-7w やはり小さい 鍼灸治療頻度をあげ、自宅の施灸も増やす
8w 大きさが追いついてきたと言われた
13w 胎児ドックで、臍帯血の血流があまりよくないと言われた。
妊娠後期の高血圧の可能性を指摘された
29w 検診で尿糖がひっかかるも、ok。39才にて無事に3000グラムオーバーのベビちゃんを安産にて出産。
血圧も高血圧にならずにすんだ。
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