治療指針:生活提言:治療経過


身体作りをして出産弁証論治
病因病理:弁証論治



病因病理




30歳という若さでありながら、IVF-ET(体外受精ー胚移植)を数回試みるも、採卵できる卵の数も少なく、よい受精卵とならず妊娠と致らないという状態である。

27歳から職場でクーラーによる冷えに強くさらされたころより、膝下からジンジンする冷え、靴下をはかないと眠れないほどとなり、同時に肩こりや左目を中心とする目の疲れが出ており、悪化傾向にある。







二便、睡眠、食事の状態など基本的な生命力は充実しているような問診項目であるのに、冷えの状態がきつく悪化傾向にある。クーラーなどの冷えの外的要因にさらされ続けていること。風門の発汗、大椎を中心とする腠理の粗などから風邪の内陥があるため、肺気が弱り外邪であるクーラーの冷えをより深く体内に侵入させやすくなっていると思われる。また風邪の内陥があるため上焦での気滞が強くなったり、継続する正邪の闘争のため腎気にも負担となり腎の陽気をさらに弱らせている可能性もある。

腎の陽気不足は背骨の冷たい感じとしてあらわれており督脉の陽気不足を直接的に感じさせる。

お腹を拝見すると、腹部任脉にそって中脘から関元まで舟形の大きな抜けがあり、抜けの最下端では関元である。一源三岐といわれ子宮に注ぎ込まれ支え養うであろう任脉の弱さと督脉の冷たさ、そして腎気の弱さが伺える。

腹部の中脘から関元の舟形の抜けという弱さのなか、臍周が盛り上がり臍自体も上向きであり、弱さの中に気の上逆があることが腹部の状態からも伺える。関元の抜けという腎気の弱さが中心にあり任脉全体の抜けた状態の中、風邪の内陥も負担となり肝気は上逆し鬱滞した状態となっていることを示している。左胆経の突っ張り、左の少腹急結、舌裏の怒脹など冷えと気逆の状態が長時間続いたためにオ血の状態も現れはじめていると思われる。

任脉の特徴的な弱りの背景には、背部兪穴の胃兪の二行を中心とする脾兪の抜けから脾胃の力の余力不足も感じる。奇経は正経の余力が注ぎいるところである。全身の脾胃の生命力には問題が生じるほどではないが、任脉の充実は子宮を養い妊娠をするという観点からは大切で存る。脾胃の力を養い任脉に導くことも妊娠のためには必要であると思われる。




弁証論治



弁証

風邪の内陥
腎陽虚
任督脈の弱り

論治

去風散寒
温腎補陽
養任督脈







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

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