治療指針:生活提言


アトピー、赤ちゃんが欲しい弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



高校生の頃から足のむくみがあった。このむくみは飲食の不摂生でひどくなり、水分を多く取ることでもひどくなることから、脾虚による内湿の可能性が高いと考える。高校生の頃、運動をするとむくみがましだったのは、運動で気血の巡りが良くなり、下に溜まりやすい内湿も巡り、足のむくみがましになったと思われる。

高校生の頃から脾気の虚損があり、それが内湿を生み、夕方疲れて腎気の支えが弱まると足のむくみを強くしていたと思われる。疲れると顔がくすむのも、腎気の弱りの現れであり、脾気の虚損を支えるために腎気にも負担が掛かっていたのではないかと推察される。

ただ、高校生の頃は器が充実していく時期でもあり、脾虚を腎気が支えるという状況はその後も続いていたと思われる。31歳までは大きく体調を崩すことなく、自分の器の範囲で過ごせていたと考える。







32歳の時、仕事が多忙な日々が3ヶ月続き、アトピーを発症することとなった。疲れや睡眠不足でアトピーが出ていることから、ずっと脾気を支えていた腎気をこの頃一段落としてしまったことが窺える。このアトピーは夏の暑さやストレスとも連動していることから、腎気の虚損が肝の根の不安定さとなり、肝の鬱熱を抑えきれず熱が浮きやすくなり、体表に痒みを生じさせ、その鬱熱を夏の暑さが助長していると思われる。また霊道のこそげ、列缺のかげり、内関の陥凹などから、アトピーは経絡など弱い部分に出ているのではないかと推察される。







現在、お体を拝見すると、左腎兪の深い陥凹(トップ)や左気海兪の陥凹、神闕から関元に掛けて舟形の抜けなど腎気の虚損がかなりきつく、左脾兪の陥凹、左胃兪の深い陥凹、足三里の大きな陥凹などから脾胃の強い虚損も窺える。それに加え、列缺のかげりや右合谷の冷え・発汗、肺兪の大きな陥凹など肺気の弱さも窺え、そのために風邪を引きやすくなっていると思われる。

妊娠を希望されて1年が経つが、腎気の虚損がかなり深いので、しっかりと腎気を立てて下焦を充実させ、身体の土台を安定させることが妊娠にとっても大切であると考える。

また主訴の一つである花粉症に関してだが、外的要因である花粉で引き起こっており、32歳の過労の頃にひどく悪化もしなかったことから、花粉の飛散量が症状の出方に大きく関係していることが窺える。ただ内湿を溜め始めたと思われる高校生の頃から花粉症が発症していること、睡眠不足で花粉症が出やすいことを考えると、腎脾をしっかりさせて内湿を捌ければ、症状を減らせる可能性も考えられる。32歳の多忙な頃に痩せて少し足のむくみがましになったことから、内湿が多少落ちたことが推察されるが、花粉症の症状に変化を及ぼすほどには、小青竜湯では内湿を取ることが出来なかったと思われる。




弁証論治



弁証:腎虚、脾虚湿盛、肺気虚

論治:補腎、健脾除湿、補肺気







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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