不妊治療作戦が大事!! 一度治療をやめて身体作りののち妊娠。
33歳の女性。
陽気の主導により身体が陰陽に傾き器が充実していくはずの幼少の時期より冷えという自覚があり、いまも変わらず継続し、悪化もせず、よくもならないという状態である。
14歳で初経があり、それなりに腎気が充実し天癸は致ったが、陽気の不足は明瞭で存り、同じ姿勢でいると冷えてしまう。
中学生ぐらいから、疲れると蕁麻疹が出ている。器が小さく腎の陰陽両虚であるため、少し腎気が落ち生命力が落ちると陰陽のバランスが崩れ陰虚による内熱が生じてしまう。天癸がいたるまで腎気は充実したものの、冷えに関わる腎陽だけではなく、腎の陰気、生命の器そのものも非常に小さいことをしめしている。また手足末端で生じるしもやけも、器が小さいための陽気不足と、器が小さいために日常生活を送るために肝気を張る必要があり肝鬱が強くなってしまっていることを示している。
お身体を拝見しても、33歳の若さでありながら、舌は歯痕胖嫩、左右列缺にかげり、中脘に動悸があり臍周から気海に引いてくる感じという、全身の気虚を明瞭にしめしている。
脾胃の状態は、公孫の陥凹、左胃兪の二行など体表にはあらわれているが、空腹感があり、腹脹胸焼けもなく便通も出きらない感じは時々あるものの、現時点でのご本人をささえるべく、それなりの健やかさをたもっている。
腎気の状態は、33歳でいながら、夜間排尿が時々あり、生理前には尿が多く頻尿であること、翌日に疲れが残ることがよくあるなど弱さを示しており、左外関陽池の冷え、右の申脈のきつい冷え、左湧泉の冷えなど、陽気不足は明瞭で存り、三焦兪、腎兪の陥凹も腎気の不足をあらわしている。
いつごろか、右肩から手が重く冷えた感じがあり、上背部の腠理の粗、上背部の細絡、風門、肺兪の陥凹があり、肺気そのものの弱さも感じられるが、右左浮位に弦脉もあり風邪の内陥の可能性もある。この風邪の内陥により肝鬱がより強くなり、身体に負担となっている可能性も感じられる。
弁証:風邪の内陥
腎陽虚を中心とした腎の陰陽両虚論治:疏風散寒 温腎補陽
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