もともとの腎虚を中心とした気虚がきついため、いろいろな症状をだしているが、 腎気の底上げをし、生命力を高めることを中心としていく。
東洋医学の世界では、一人の、丸ごと一つの生命の流れをみていきます。
そしてよく診るために5つの肝心脾肺腎という観点からみていきます。
○○さんの場合は、中学時代から、身体を温め養う(温養といいます)腎の力が不足していました。
この腎の力は、生命力の源、身体をしっかりと下支えする力です。 腎の力不足が、全身のだるさや、疲労感につながりますし、また腎の問題は 下半身の問題とつながりやすく、尿に問題がでやすくなったのでしょう。
結婚後、体重が増えることができたのは、脾(胃腸の力)のちからはそれなりにあったので、身体を充実させることができたためです。妊娠することが出来たのも脾の力により気血がそれなりに生成されていたためです。しかしながら、充実した身体を下支えする腎の力が弱かったために、妊娠が継続できない状態にありました。
また増加した体重を支えるにはしっかりとした腎気が必要です。腎気が不足気味であったため、体重を支えきれず、ふくらはぎの違和感や股関節の問題が出現。身体の気血のめぐりは滞りが強くなり、生理の血に塊がまじりやすくなるという新たな問題の出現へともつながっています。
いま、この『妊娠することは出来る』という時点で、しっかりと生命を下支えする腎気の力をつけましょう。
腎気がしっかりしてくれば、しっかりと子宮を支え、養い、せっかく成立した『妊娠』を継続する力がはぐくまれます。また、体重が増え充実してきた身体を支えることもできます。尿の問題、股関節の問題なども解決していくことができるでしょう。
また、いまの時点は、生理の血に塊がまじるなど、新たな問題が生じ始め、妊娠そのものが成立しづらくなる悪循環へと陥いる可能性をも感じさせます。
いま、この時点がとても大事な時期です。
しっかりと養生していきましょう。
一緒にがんばりましょうね。
初診時の鍼灸治療
右の神門、右の後谿 気海15+温灸 関元温灸 右三陰交
左肺兪、左脾兪、左胃兪、腎兪、中膂兪
アドバイス:漢方薬を服薬→薬局にて八味丸を進められ購入
4ヶ月後、なかなか妊娠しないので体外受精にステップアップしたいというご本人の希望。
妊娠する力はあるのだから、体外をいそぐ必要はないのではとアドバイス。
4ヶ月半後 自然妊娠、
妊娠13週
以前よりお灸がとても厚く感じる
妊娠15週
残尿感出現
妊娠18週
股関節の違和感
妊娠27週
逆子→無事に治るしかしながらお腹は下がり気味。再度妊娠30週に横向きの逆子になる。→治った。
無事に出産。おめでとうございます。
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